大人の発達障害とカサンドラ症候群と

大人の発達障害とカサンドラ症候群に本当に必要なもの

夫がADHD・後輩や部下が発達障害かもしれない…


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どうして? 私がカサンドラ症候群

 
おそらく彼女はADHDで、アンジはカサンドラ症候群だと思う。苦しいよね」
 
不眠がつづいて、食事が喉を通らなくなり泣きたいわけではなくて、怒りをぶつけたいのに意思に反してひとりでに涙が溢れでる。そんな私を心配して駆けつけてくれた友人は母のように抱きしめてくれた。
 
ADHDという言葉もカサンドラ症候群という言葉も耳にするのは初めて、でもきっと彼女と私はなんらかの病気なのだろうと、このところ靄がかかったようにすっきりとしない頭で理解しようとした――。
 
 
 
 

空気が読めない友人の夫・自分の話しかしない男

 
友人が会社を経営する五十代の男性と結婚すると聞いた時は驚いた。六本木のレストランで、友人の夫となるその男性を紹介された日の衝撃は今も覚えている。
 
 
ほがらかな風体に似合わぬマシンガントークが止まらない。国内外のワインと海外で人気が高いとされる日本酒の知識、酒の歴史を延々と披露している。
 
友人は私達に"ごめんね"と言いたげな目配せを送り、私達はこの場をどうやり過ごせばいいのかを戸惑っていた。
 
 
『こんな奇妙な人』が友人の夫になる……? なぜ?
 
きっとこの場にいたヘアメイクとスタイリスト全員が、そう思っていただろう。
 
 
私の知る友人の男の好みとは180度違う。見た目も、そのマシンガントークも。
ヘアメイク仲間として知り合った友人のオトコ関係は決して派手ではないけれど、数々の華やかなエピソードがドラマで使われたこともあるほど。
 
 
「空気と女心が読めすぎる、優しいけど常に他の女の影がつきまとうクズな男が好き。じゃなきゃ恋をしてる気にはならない。恋の醍醐味は修羅場の多さ」
 
そう言って憚らなかった友人がなぜこんな奇妙な男性を、初婚の相手に選んだのか……私達は理解に苦しんだ。かれこれ50分以上、1人で話し続けている友人の夫となるこの男性に私は嫌悪感を抱いた。
 
 
友人には幸せになってほしい。
その思いに嘘はなかった。
でも嘘を言わなければならなかった。
私達は大人で、空気を読めるから。
 
「結婚おめでとう。2人はとてもお似合いです。末永くお幸せに」
 
 
 
 

友人の夫はADHD/部下もADHD…?

 
「――初めてうちの旦那に会った日のこと、覚えてる?」
「覚えてるよ」
 
「彼女……うちの旦那に似てない? 自分が興味あることは誰が聞いてようが聞いてなかろうが関係なく喋り出したら止まらない。自分が興味のない話は、すぐに飽きて聞かない」
 
「ああ、そういえば……」
 
「初めてアンジと彼女と飲みに行った時、うちの旦那と同じかもしれないって思った。でもわたしは医者じゃないからうかつなことは言えないし。それにアンジはわりとハキハキ言うから、もしかしたら大丈夫かも……うまくいくかも……って思ってたけど、やっぱりだめだったか」
 
「うん……ん?」
 
「うちの旦那、発達障害。ADHDで10年くらいずっと訓練うけてたんだって。訓練うけてあれかよって思うかもしれないけど(笑)あの日は、慣れない状況で舞い上がってADHDが爆発してしまったんだけど」
 
 
「ADHDってなに?」
「発達障害、聞いたことない?」
 
「ないけど……知能の遅れとかそういう障害ってこと?」
「……もしよかったらだけど、わたしも通ってるカサンドラの集まりに今度来てみない?」
 
 
 
 
  • 発達障害
  • ADHD
  • カサンドラ
 
耳馴染みのない言葉を理解して処理できるような精神状態ではなかったけれど、このところ私をとても苦しめている得体のしれない恐怖を「わかってくれそうな友人」が近くにいると知れたこの日は、私の転機の1つとなった。
 
 
もちろんこの時はまだ知らない。これが地獄の幕開けだということを誰も。
 
大人の発達障害トレーナー/カサンドラ症候群カウンセラー 設楽あんじ